コラム
3.302017
腰部脊柱管狭窄症
■症状
この病気では長い距離を続けて歩くことができません。
もっとも特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。
腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。
進行すると、下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出がわるくなったり、逆に尿が漏れる事もあります。
■予防と治療
〜日常生活上の注意〜
日常生活で姿勢を正しく保つ事が必要です。
神経の圧迫は腰をまっすぐに伸ばして立つと強くなり、前かがみになるとやわらぎますので、歩く時には杖をついたり、シルバーカーを押して腰を少しかがめるようにしましょう。そうすると楽に歩けます。
また、自転車こぎも痛みが起こりにくいので、よい運動になります。
〜治療〜
手術ではない治療としてはリハビリテーション、コルセット、神経ブロックや脊髄の神経の血行を良くする薬などがあります。これらで症状が改善することもあります。
しかし、歩行障害が進行し、日常生活に支障が出てくる場合には手術を行うこともあります。また両足に症状が出ている場合には改善することが少ないので手術を行う場合が多いわけです。最近は内視鏡を使った低侵襲手術も行われています。